コンクリートの温度検証

コンクリート建物に対し、従来から採用されている遮熱工法とATISとの性能比較をする。通常、コンクリート表面温度は65℃くらいと考えられるが、今回は80℃まで上昇させ試験をする。又、ATISの場合は、PC工法のように鉄骨躯体に取り付けられるもの想定し、放射側の一部に鉄板を貼った。

 

コンクリートの温度検証

FLIRによる遮熱表面温度測定(ヒーター停止時)

FLIRによる遮熱表面温度測定(ヒーター停止時)

 

FLIRによる遮熱表面温度測定(試験完了時)

FLIRによる遮熱表面温度測定(試験完了時)

 

スタートから最大加熱時(80.8℃)までの温度検証

スタートから最大加熱時(80.8℃)までの温度検証

 

● 瓦やスレートの様に熱伝導率の小さな素材の場合、熱を照射するとヒーター側壁表面温度は高く熱が伝達されるヒーターと反対側の壁表面温度は低くなるのが、本試験でもヒーター側表面温度が高くなっている。

● この内①が80.8℃と高く、遮熱材THB-Mによって反射された熱がコンクリートに保持され、熱が透過されないものと思える。つまり、遮熱性能が高いことを意味していると思う。

● ヒーター停止時の11時15分では①④の差は13℃に対し②⑥は225.3℃と何れの場合もATISが大きな数値を示している。

● ⑦⑧⑨は、FLIRにて測定しているが、従来工法である⑦が最も低い温度となっているが、これは従来工法が最も断熱性が良いということができる。

● しかし、⑧のATIS工法はコンクリートに僅か0.1mmのTHBを直接施工しただけであるが、28.0℃と非常に効果的である事も解かる。

● ⑨は、ATIS方式が建物躯体と接触して取り付ける場合を想定、表面に鉄板を施工して熱移動を見ている。結果的には、⑧と⑨との差7.0℃を見れば解かるが、鉄骨躯体に取り付けする場合は、この熱伝導を阻止する素材を施工する必要がある。

 

ヒーター停止し温度下降時の温度検証


● 電源を停止しても熱は約30分位遮熱側に移動、コンクリート表面④⑥は上昇を続けた。これは、太陽が沈んでも暫くは熱室内に向かって移動を続けている事がわかる。

● 30分後、ATISは両面が室温である為同じ表面温度で推移しているが、従来工法では空気⑤により保温されているので中々温度は低下しない。コンクリート建物が、夜中まで暑いのはこの効果が大きいと思われる。

● 本試験終了時、従来工法の遮熱シートを剥がしてみると、内側に結露が発生遮熱材表面には腐食(前日試験による結露によるものと考えられる)が見られた。