遮熱鋼板ラップ工法

 遮熱鋼板ラップ工法 折板

遮熱鋼板ラップ工法に取り組む背景

遮熱工法の原点は、遮熱材を建物の壁や屋根全体に遮熱材を施工すれば、気温が38℃でも室内が28℃位になり、断熱材ゼロ、エアコンゼロでも涼しい室内環境が出来る事に有りました。これは、遮熱する事により、熱量の最も大きい輻射熱を阻止する事により室内に侵入する熱を最小限にするものでした。この結果、昼間室内に溜まった熱が天井付近に滞留、夜になると屋外に放出され、朝には元の状態に戻る事が出来ました。即ち、熱は建物を出入する循環型の熱移動を繰り返す事により実現していたのです。

 しかし、昨今の気温の上昇は凄まじく、我々を取り巻く熱環境は大きく変化しました。
 例えば、気温が体温を上回る。
       もう、日蔭は涼しくない。
     夜の気温が室温より高い。
       もう、一日中エアコン稼働

 今後は、一日中熱は屋外から室内に向かい侵入し続ける一方向型になります。
従って、建物に侵入する熱は増加するばかり、この熱を如何に少なくするかが重要なカギとなってきます。
本工法は、将来の超高温でも対応できる考え方の下に考案されました。

遮熱鋼板ラップ工法とは

省エネルギー60% 熱中症0% 作業効率UP10% を目的に

 鉄骨造、RC造、石造、木造等あらゆる建物の、金属、コンクリート、スレート、石、木材製の屋根や壁等

既存の外装材と、その屋外側に新設する新規金属外装材との間の全周に、
少なくても一層以上の遮熱層と、
   少なくても一層以上の通気道を設けた遮熱外装構造

しかも、通気道を通過する空気の温度を24時間コントロール
   夏は涼しく冬は暖かい超構成の省エネ工法で

更に、使用するエネルギーはゼロのカーボンニュートラル対
  
 基本は、屋外側屋根材の内側に遮熱材を貼った遮熱鋼板(直貼り鋼板や凹凸素材のフラット貼り)を使用、これによって屋外からの輻射熱の大半をカットします。しかし、気温が上昇すると上下の屋根材の間は狭小空間ですから、ステファンボルツマンの法則に則り絶対温度の4乗で増加し、この空間の温度が急上昇遮熱効果は一気に低下します。
 これを防止する為、この空間に外気を取り込み、熱を排出する通気層を
設けています。空気は温度の上昇と共に膨張し、流速を早めて屋外に排熱
されます。
   一方、室内の天井付近に滞留している熱は気温より高いので、この熱も
通気層より排出されます。

24時間壁温コントロールシステム

通気層内を通り排出される空気の温度を感知し、この空間を流れる空気量を自動的に調整するものです。形状記憶合金をスライド型ユニットに組み込んだもので、+18℃で全閉、+28℃で全開します。24時間、年中開閉する事により、室内の冷暖房費が常に最小になる様にしてあります。
 このシステムが完成したことで、寒冷地でも遮熱鋼板ラップ工法が十分に機能する事が出来る様になりました。

 




遮熱鋼板ラップ工法の概要

遮熱鋼板ラップ工法の省エネ効果:足利大学

試験対象内訳    ①既存   ::精密工場の現在の電気使用量
          ②二重   ::断熱材の挟み込み
          ③裏遮熱  ::遮熱材の挟み込み
          ④裏遮熱開放::遮熱鋼板ラップ工法

≪精密機器メーカーのシュミレーション≫

  *断熱材や遮熱材を挟み込んだだけじゃ夏場の省エネは粗ゼロ、このシステム   は冬場に効果がある。
  *遮熱鋼板ラップ工法は、夏場70%も省エネ効果がる。
  *更に遮熱鋼板ラップ工法は、年間通して60%の省エネが可能



 

≪寒冷地、夏冬通気開閉をする場合のシュミレーション≫

   通気層の空気の流れを、期間を決めて切り替えた場合です。
    *寒冷地:年間50%、関東:60%以上が期待できる。



高温及び低温の室内環境での利用例

(イ)室内に高温な設備がある建物
   
 これ迄、室内に乾燥炉や加熱炉等があり、この建物を囲うと更に熱くなり、換気量を増やして室内の熱を排出するしかないと言う考え方が殆どでした。
 では、この様な建物は夏と冬ではどう違うかです。
 設備から排出される熱は室温が低い分だけ多くなりますが、室内はそれ程暑い訳ではない。ところが、夏になると幾ら換気扇で排出しても暑くてしょうがないと言う建物が多く有ります。
 冬は、屋根に照射される太陽の入射角度は東京では30℃位、従って屋根から室内に伝達される熱も少ないと言えます。従って、冬の屋根の温度は比較的少なく、室内天井付近の熱も屋外に排出されます。
 ところが、夏は太陽の入射角度が78℃にもなり、気温が35℃にもなると屋根の温度は80℃になります。しかし、室内の天井付近の温度が幾ら高温になってもそれを超える事はないでしょう。熱は高温から低温に移動する訳ですから、室内の熱が屋外に排出されることはありません。従って、夏だと屋根から室内に放射される輻射熱が多くなり、室内が非常に高温の環境になります。即ち、夏の暑さを止めるには、屋根や壁からの熱を阻止する事が重要になります。
 屋根等の温度を低下せるには二重構造で日陰を作る事が効果的ですが、二重構造の空間を断熱材や遮熱材を入れただけでは保温になってしまいます。そこで、本システムの遮熱鋼板ラップ工法で有ればこの問題が解決されます。
 屋外からの熱は、外側の鋼板の室内側に施工された遮熱材で95%程度阻止されます。この鋼板の室内側には35℃の外気が流れていて、遮熱材の放射側を冷却し続けます。すると、この空間は概ね35~40℃の空気が流れている事になります。室内側の鋼板は、室内から発生する熱で天井付近は45℃位になるとします。すると、この熱は室内側の屋根材に吸収され通気層を介して屋外に排出されます。勿論、室内の熱は換気扇等で排出する事は好ましいですが、明らかに本工法の実施前後では暑さの環境は大幅に変わります。


(ロ)室内に低温の設備がある場合
  
 スーパーは、天井裏にグラスウール等断熱材施工の建物が主流です。しかし、室内が低温、天井裏が高温の為、グラス―ルや天井材等の結露がひどくカビが生え、時々天井材を塗装しメンテナンスを行っている所が多い様です。これに対応する為、或いは省エネルギーを目的に、グラスウールの上に遮熱材を施工する場合があります。ところが、これではグラスウールと天井付近に発生した結露が遮熱材の下側に移送するだけなのです。即ち、小屋裏は高温ですからその熱は遮熱材に伝導され高温になります。ところが、遮熱材の室内側のグラスウールの温度は低下し、遮熱材との接触部で結露が発生します。
 この問題を解決する最も良い方法は、小屋裏全体を冷却する遮熱鋼板ラップ工法が効果を発揮します。

遮熱鋼板ラップ工法のメリット

(1)表面はガルバリウム鋼板なので、屋根や外壁の耐久性能を30年以上
   伸ばす事ができる。
(2)屋根及び壁面全面施工で概ね60%以上が期待できます。
    寒冷地:50%位 関東以南:60%以上
(3)結露のない建物になります。
(4)塗装等の必要が無くなり、メンテナンス費用が大幅に低減する。
(5)屋外の作業なので、工場の操業を止める事も無いばかりか、作業者
   の入室も無いので機密事項が守られる。
 



屋内遮熱工法との比較

*屋内遮熱では、工場内の施工は難(足場高、操業停止、機密保持)


  屋内遮熱工法 遮熱鋼板ラップ工法
省エネルギー効果 30%程度
屋根面だけだと壁面からの
侵入した熱がマイナス効果になる
60%以上
屋根壁全面施工で一気に
効果が上がる
耐久性 30年以上 30年以上
メンテナンス費用 不要 不要
工期 何時でも可 雨、風以外は問題なく
施工可能で、施工期間が
年間を通して長い
色褪せ 無い 無い
剥がれ、シワ 無い 無い
操業停止 室内全体に足場が必要で、
工場等では原則無理
室内作業無し
機密保持 入室作業なので、
写真等機密漏洩の心配有り
入室作業無し
熱中症対策 効果的 効果的
スレート建物施工 スレートの屋外側は
施行出来ないので、
この問題は後世に残る
問題無し
ビルディング施工 内装材が無いので難しい 問題無し

屋外遮熱工法との比較

*これ以上の昇温には、屋外遮熱材の素材自体が無理


  屋外遮熱工法 遮熱鋼板ラップ工法
省エネルギー効果 30%程度
屋根面だけだと壁面からの
侵入した熱がマイナス効果となる
60%以上
屋根壁全面施工で
一気に効果が上がる
耐久性 10年未満 30年以上
塗装等メンテナンス費用 5年毎に実施の可能性有り、
ガルバなら不要
不要
工期 雨、風、気温、霜、露等
気象状況に影響され、
思うように出来ない
雨、風以外は問題なく
施工可能で、施工期間が
年間を通して長い
色褪せ 既に気温が上昇し過ぎで、
屋外暴露試験合格でも
現実には満足できないことも良くある
殆ど無い
剥がれ、シワ 同上 無い
鳥類被害 フラット貼りでは、一部で
鳥類の被害が発生、雨漏りの
要因になる
無い
操業停止 室内作業無し 室内作業無し
機密保持 入室作業無し 入室作業無し
熱中症対策 壁面までやれば問題ないが
壁面未施工では屋根の
下側が高温になり放射が
増える可能性有り
無い
スレート建物施工 NG 問題無し
ビルディング施工 NG 問題無し

施工例

《精密機器工場:4200㎡》        《プラスチック加工工場:600㎡》