劇的室内環境改善、省エネ50~60%削減

遮熱鋼板ラップ工法&遮熱鋼板VENTルーフ工法

 

 

建物遮熱に取り組み25年、屋根の上、天井裏、屋根下側等種々の遮熱施工をして

きました。建物を移動する熱の75%は輻射熱、遮熱材はその90~98%も反射

して室内への輻射熱を阻止します。しかしながら、建物の省エネ効果は概ね30%

程度で、思ったより効果を発揮していないことが解りました。

 

遮熱材も遮熱塗装も断熱も屋外からの熱の侵入を阻止するのは同じですが、屋外の

熱を阻止するという事は室内側から発生する熱、例えば室内で発生する高温の炉や

窓から侵入する熱、或いは人体から放出される熱などは保温してしまう事に問題が

ありました。

 

本工法は、既存の外装材の外側に通気専用遮熱材を貼った新規外装材を、空間を設

けて設置した二重構造の外装構造で、通気することで通気専用遮熱材の低放射性能

を利用出来るようにしたものです。

 

屋外から侵入する熱も室内側から発生する熱も同時に排出する事が出来、従来の

題を一挙解決、室内環境は劇的に改善、省エネであれば50~60%とこれまでの

2倍の性能を発揮、しかも使用するものは空気、通気専用遮熱材、形状記憶合金ユ

ニットとエネルギーは全く必要としないものです。

 

建物を出入りする熱の75%は輻射熱、これを阻止するには輻射熱を90~98%

を反射して阻止する遮熱材が有効であることは周知の事実です。そこで、長年建物

の屋外側や室内側に施工してきましたが、省エネは30%程度で中々思う様な効果

は生み出せませんでした。 実は、前述の通り屋外からの熱を阻止しようとすると

室内の熱を保温してしまう事にありました。本工法は下記の図の様に、夏場や高温

時は屋外から侵入する熱も室内から発生する熱も同時に排出します。一方冬や低温

時は、通気層は静止空気の状態になるので、室内の熱は保温、屋根から逃げようと

する熱は通気専用遮熱材で反射して室内に戻します。

 

 

 

《夏 高温時》 《冬 低温時》

 遮熱材は、輻射熱を反射させる素材ですから、反射率が高い事が最も重要で、熱源 側に反射させる反射空間を設けることが絶対条件と考えてきました。しかしながら 実際には反射よりは放射の方が効果的で有る事が解り、本工法は通気専用遮熱材の 放射側に空気を流すことにより、低放射空間が長期的に継続的に形成可能なような 構造しています。この為には、一層の外装構造では不可能で、本工法は二層の構 造としています。
 一般的な遮熱材は、静止空気の状態で使用する様に設計されていますので通気工法 には使用できません。即ち、通気によって発生する、粉塵、風力、振動、酸やアル カリ腐食・・・等様々な要因で破損してしまうためです。
 
 本工法は、長年の研究開発によって培われた技術を利用し、確実に長期耐久性の通 気専用遮熱材としました。

≪破損例1::エアーキャップタイプの壁通気での破損≫
      通気のある壁の中に使用した場合、2年以内にボロボロで跡形もないく      らいになりました。勿論、エアーキャップは特に空気抵抗が大きく通気      には弱い構造になっていますが、一般的に使用されている遮熱材も同様      に短期間で破損する可能性が非常に大きいと考えられます。

≪破損例2::エアーキャップタイプのテント内使用の破損≫
      テントハウスの室内側に、エアーキャップ型の遮熱材を施工した場合、
      通気はテントの入り口のドアーの開け閉め時及び室内エアコンの風のみ      ですが、穴の数は数えられないほど短時間にボロボロです。

通気工法は、夏は建物を涼しくしますが、冬は逆に室内の熱を排出する事になり、

結果的に年間を通すとマイナスの効果になる場合があります。

本工法は、外気温を感知して通気量を変える形状記憶合金Uを使用した24時間壁

温コントロールシステムを設置、年間365日通気層内の通気量を自動的に変えて

います。形状記憶合金Uは気温18℃で全閉、28℃で全開するもので、形状記憶

合金を使用するので停電でも作動します。

本工法に使用するのは、空気、通気専用遮熱材、形状記憶合金で、これら全体のシ

ステムを稼働させるエネルギーはゼロです。従って、仮に停電になっても稼働して

いるので、災害等があっても全く問題ありません。

本工法は、二重構造の外装材が完全に分離されている“遮熱鋼板ラップ工法”と一部

が接触している“遮熱鋼板VENTルーフ&ウオール”工法の二つの工法があります。

遮熱鋼板ラップ工法は、遮熱性能は高いのですがその重量も重くなりますので、新

築や耐震性の高い建物に対応します。
 

一方、遮熱鋼板VENTルーフ&ウオールは前者より重量を約60%も軽量化したも

ので、どんな屋根にも施工可能です。


  遮熱鋼板ラップ工法 遮熱鋼板VENTルーフ工法
対象建物 新設建物、耐震建物
スレート屋根
既設の全ての建物
屋根重量 7~8%kg/㎡ 3kg/㎡以内
室内環境 劇的改善 劇的改善
省エネ(屋根のみ) 60% 50%
使用エネルギー 0 0
重量比 100 40
使用設備等 空気 空気
  通気専用遮熱材 通気専用遮熱材
  形状記憶合金U
24時間壁温コントロール装置
形状記憶合金U
24時間壁温コントロール装置

システム概要

外装材の室内側に通気専用遮熱材を施工、その内側に通気層を設けた二重の外装構

造で両者は一定の空間を設けて設置されています。省エネ効果は大きく、一般的に

は60%、寒冷地でも50%を達成可能です。通気排出側には、形状記憶合金を使

用した24時間壁温コントロールシステムが設置されています。

 

重量の関係で、新築や耐震性の高い建物に使用します。

 屋根の音鳴り防止機能

一般的に、室内側に遮熱をすると屋根温度は上

昇します。ところが、本工法は通気専用遮熱材

が通気層に面しているので、通気層を流れる空

気により屋外の遮熱材の熱も排出する事になり

屋根材の温度は10~15%も低下、高温時

発生する音鳴りも防止します。

 室内の高温炉等があっても使用可

室内に熱のある設備がある場合、遮熱材遮熱塗

装、断熱等如何なるものでも建物に施工すると

室温は更に上昇し却って室内環境を悪化させ

ことになります。ところが、本工法は室内の

熱も同時に排出するので、どのような建物にも

施工可能になります

 省エネ比較(精密工場の例:足利大学試算)  

年間を通して室内を20℃に保温している宇都宮の精密機械工場の省エネルギーの

試算 をしました。   

 

① 既存::現状の工場の使用量   

② 二重::二重構造の間に断熱材を入れたダブルパック   

③ 裏遮熱::上記の代わりに遮熱材を入れた二重構造   

④ 裏遮熱開放::本工法

 

関東エリア以南は、最大60%省エネルギー可能

断熱材を入れた二重構造、断熱材は蓄熱材ですから夏場の効果は殆どない事が解り

ま す。しかし、蓄熱材ですから冬場の効果は大きな効果があり、年間を通して24

%になります。  

 

遮熱材を入れた二重構造、こちらも断熱材とほぼ同様で、30%の省エネ効果にな

りました。  

 

本工法は、夏場は極端に省エネ効果が大きく、室内環境は大幅に改善されることが

解ります。一方、冬場の暖房効果も優れていて、年間を通して60%の省エネ効

が生み出せます。

 高層ビルへの応用

更なる高見へ、ビル遮熱も可能と考えています。

 システム概要

外装材の室内側に通気専用遮熱材を施工、その内側に通気層を設けた二重の外装構

造迄は遮熱鋼板ラップ工法と同じですが、両者の鋼板の一部が接触していることが

大きな違いです。即ち、二層構造の鋼板が離れているという事は相互の鋼板とも独

自で形状を保つ必要があり、しっかりした鋼板を使用しなければなりません。遮熱

鋼板VENTルーフ工法は、両者の一部で接触可能なので鋼材の厚みを大幅に軽量化

でき、重量は60%も低減する事が可能です。従って、これ迄耐震の構造計算等が

必要な建物でも、殆ど不要でどんな建物にも施工可能というところが大きな改善点

です。

 SDGsを基本に考案されたVENTルーフ構造

工場等大型建物で作業している作業員さんは、30分毎に休憩や給水したりしてい

ますが、作業環境は劣悪の一歩をたどっています。WHOでも35℃以上になった

ら扇風機やスポットクーラーは逆効果で使用禁止と言っているにも関わらず、使用しているのが現状です。

 

本工法は、そのような作業現場でも扇風機やエアコンを使用しなくても作業が出

来る環境の構築を目指しています。

現在、建物の耐震に対する規制も厳しくなってきています。従って、前述の遮熱鋼

板ラップ工法でも荷重の関係で設置できない建物もあります。本工法は、鋼板の重量をこれまでの60%削減、僅か3Kg/㎡以内としどんな屋根にも施工可能としました。従って、荷重的に厳しいスレート屋根にも問題なく施工可能です。

今後、建物は太陽光発電パネル設置が必要と思われます。太陽光パネルは、保険

関係で設置すると20年は降ろすことが厳しいと言われています。従って、遮熱

は10年、遮熱塗装は4~5年ですから、現実問題として建物外装には使用でき

いことになります。本工法は、 ガルバリウム鋼板使用により30年の耐久性

持ちますので、太陽光発電設置には何ら問題ありません。

屋根部材の最大長さを4mと設定、小型車でも輸送が可能になります。又、小型

のものはチャーター便で運ぶことも可能で、将来の運転手不足に対応しています。

これ迄屋根材は大型クレーンを使用してきましたが、本工法の屋根材は最大でも6

Kg/㎡以内で人力でも荷揚げが可能です。現実問題として、6m位までの高さ

屋根でしたら現在も人力で荷揚げしています。

殆どの部材が標準化されていて、設置作業は概ね素人でも可能です。現に、全く素人のグループも施工していて、今後の技術者不足に対応しています。

部材の小型軽量化、更には標準化が進んでいるので、施工価格はこれまでの40

50%削減しています。だからこそ、取り組み安くなっています。

省エネ効果は、何と50%を実現します。施工価格が安くなり、しかも一般的な

法の省エネ効果より遥かに大きく、費用対効果は絶大です。現実、一度施工する

リピート率100%で、その効果の高さを伺えると思います。

使用するのは、空気。通気専用遮熱材、形状記憶合金Uで、 稼働ネルギーは全く

りません。

気温は、年々しかも急激に上昇しています。本工法は、遮熱材の低放射性能を利用

しているので、これらの問題に対応可能です。で、太陽光発電設置には何ら問題あ

りません。

 省エネ比較(足利大学試算)

年間を通して室内を20℃に保温している宇都宮の精密機械工場、遮熱鋼板ラップ

工法と同様に省エネルギーの試算をしました。

 

① 既存::現状の工場の使用量

② 二重::二重構造の間に断熱材を入れたダブルパック

③ 裏遮熱::上記の代わりに遮熱材を入れた二重構造

④ 裏遮熱開放::本システム

省エネ50%を実現


基本的には、遮熱鋼板ラップ工法と殆ど同じ傾向にありますが、上下の外装材の接

触部は減少しますので若干低めとなっています。それにしても、省エネ50%は非

常に大きい数値であることは否めない事実です。


 システム概要

VENTウオール工法は、遮熱鋼板に通気専用遮熱材を貼ったサイデイングを壁に施

工するものです。壁面の通気層が重要で、横張サイデイングで使用します。

 

 遮熱性能

細かい性能は建物の使用状況によって変わるので何とも言えませんが、屋根壁全

体をこの工法で施工すれば概ね70%位の省エネが可能と考えています。又、 夏

場は室内のエアコン不要の環境が構築できると思われます。