システム概要

外装材の室内側に通気専用遮熱材を施工、その内側に通気層を設けた二重の外装構

造迄は遮熱鋼板ラップ工法と同じですが、両者の鋼板の一部が接触していることが

大きな違いです。即ち、二層構造の鋼板が離れているという事は相互の鋼板とも独

自で形状を保つ必要があり、しっかりした鋼板を使用しなければなりません。遮熱

鋼板VENTルーフ工法は、両者の一部で接触可能なので鋼材の厚みを大幅に軽量化

でき、重量は60%も低減する事が可能です。従って、これ迄耐震の構造計算等が

必要な建物でも、殆ど不要でどんな建物にも施工可能というところが大きな改善点

です

 SDGsを基本に考案されたVENTルーフ構造

工場等大型建物で作業している作業員さんは、30分毎に休憩や給水したりしてい

ますが、作業環境は劣悪の一歩をたどっています。WHOでも35℃以上になった

ら扇風機やスポットクーラーは逆効果で使用禁止と言っているにも関わらず、使用

しているのが現状です。

 

本工法は、そのような作業現場でも扇風機やエアコンを使用しなくても 作業が出

来る環境の構築を目指しています。

現在、建物の耐震に対する規制も厳しくなってきています。従って、前述の遮熱鋼

板ラップ工法でも荷重の関係で設置できない建物もあります。本工法は、鋼板の重

量をこれまでの60%削減、僅か3Kg/㎡以内としどんな屋根にも施工可能としま

した。従って、荷重的に厳しいスレート屋根にも問題なく施工可能です。

今後、建物は太陽光発電パネル設置が必要と思われます。太陽光パネルは、保険の

関係で設置すると20年は降ろすことが厳しいと言われています。従って、遮熱材

は10年、遮熱塗装は4~5年ですから、現実問題として建物外装には使用できな

いことになります。本工法は、ガルバリウム鋼板使用により30年の耐久性を持ち

ますので、太陽光発電設置には何ら問題ありません。

屋根部材の最大長さを4mと設定、小型車でも輸送が可能になります。又、小型

のものはチャーター便で運ぶことも可能で、将来の運転手不足に対応しています。

これ迄屋根材は大型クレーンを使用してきましたが、本工法の屋根材は最大でも6

Kg/㎡以内で人力でも荷揚げが可能です。現実問題として、6m位までの高さの

屋根でしたら現在も人力で荷揚げしています。

殆どの部材が標準化されていて、設置作業は概ね素人でも可能です。現に、全く素

人のグループも施工していて、今後の技術者不足に対応しています。

部材の小型軽量化、更には標準化が進んでいるので、施工価格はこれまでの40~

50%削減しています。だからこそ、取り組み安くなっています。

省エネ効果は、何と50%を実現します。施工価格が安くなり、しかも一般的な工

法の省エネ効果より遥かに大きく、費用対効果は絶大です。現実、一度施工すると

リピート率100%で、その効果の高さを伺えると思います。

使用するのは、空気。通気専用遮熱材、形状記憶合金Uで、稼働ネルギーは全くあ

りません。

気温は、年々しかも急激に上昇しています。本工法は、遮熱材の低放射性能を利用

しているので、これらの問題に対応可能です。

 省エネ比較(足利大学試算)


年間を通して室内を20℃に保温している宇都宮の精密機械工場、遮熱鋼板ラップ

工法と同様に省エネルギーの試算をしました。

 

既存::現状の工場の使用量

② 二重::二重構造の間に断熱材を入れたダブルパック

③ 裏遮熱::上記の代わりに遮熱材を入れた二重構造

④ 裏遮熱開放::本システム

 

省エネ50%を実現

基本的には、遮熱鋼板ラップ工法と殆ど同じ傾向にありますが、上下の外装材の接触部は減少しますので若干低めとなっています。それにしても、省エネ50%は非常に大きい数値であることは否めない事実です。