室内遮熱工法の問題点!!サーモグラフィーの誤解!!
遮熱材は、反射+放射=100で表され、常に二つの顔を持っています。室内側に遮熱
する目的は、屋外からの高温の熱を阻止が狙いで遮熱材の低放射性能を利用して
います。例えば、反射率95%の遮熱材を使用すると、室内側には僅か5%しか放射さ
れない事になります。
サーモグラフィーで見ると、確かに80℃の屋根の温度が38℃になり32℃も下がった
ので凄いと感じます。しかし、サーモグラフィーは素材の放射温度を測るもので、あくま
でも屋根からの放射量で有り、室内側の環境である反射や室温を計っているのではありません。
例えば、40℃の外壁から放射される熱が向かう先は、遮熱施工されて放射温度が38
℃と低温になった屋根下側遮熱材で、ここで反射されそれより低温の36.5℃人間等に放射されます。他のあらゆる熱も同じように動きますので、室内側はいわば輻射熱の嵐の様になっています。
勿論、反射率が高ければ高いほど室内側に反射される熱は多くなり、暑さを感じるのも
多くなります。この工法は、建物全てが遮熱材で覆われていて屋外からの熱の進入が殆ど無い事、更に室内にも熱源が無い事が条件で効果を発揮するものです。天井だけ施工して効果を期待するのは、気温が上昇する今後に対しては逆効果になる可能性をも知っておく必要があります。